グローバル化 2012年06月28日

「共通言語としての数字」をグローバルの経営管理に根付かせるために経理財務のグローバル化対応。日本IBMが身をもって経験した苦労と知見を生かす

日本企業のCEOのグローバル化対応のへ意識は高い。しかし、それは裏返せばそれは大きな危機感の表れといえる。日本企業の経営者の多くがグローバル化の進展は自社に大きな影響を与える外部要因であると指摘しており、最高財務責任者(CFO)も同様の言葉を口にしている。日本IBMのコンサルティング・サービスのパートナーは、経理財務部門が企業の進むべき方向を照らすヘッドライトになることでグローバル化を支援できると語る。

経理財務部門も適材適所の人財配置が必要

IBMは二年に一度、グローバル企業のCFOに直接インタビューをおこなう形の調査を行ってきた。2009年~2010年にかけての調査では、日本のCFOが経理財務で今後必要な要件として、グローバル化、リーダーシップを挙げている。

松尾美枝
日本アイ・ビー・エム株式会社
グローバル・ビジネス・サービス事業 コンサルティング・サービス 戦略コンサルティンググループ パートナー

「グローバル化に対応できる経理財務の人財がいないという発言が相次ぎました。しかし、日本のCFOがグローバル人財としてイメージしている像は輸出を中心とする貿易立国モデルの時代のものなのではないでしょうか。つまり、人財を日本から現地に出し、管理する形です。物を作って輸出するビジネスと同じように、人財も日本人責任者を輸出することが念頭にあるようで、この点には違和感があります」

日本企業が目指すビジネスの形は、すでに貿易立国モデルではなく、現地での直接投資モデルへと大きく舵が切られている。それにもかかわらず、経理財務部門の役割や人財については旧来型のビジネスの形を引きずっていると、日本IBMグローバル・ビジネス・サービス事業で戦略コンサルティングの経理財務分野を担当するパートナーである松尾美枝氏は指摘する。

IBMは長年にわたるグローバル化対応の取り組みを通じて、Globally Integrated Enterprise(グローバルに統合された企業・GIE)という考え方を提唱している。21世紀の現在は企業の各機能を地球上で一番適切な場所に配置して経営資源を最適化する時代であるという認識だ。

「急成長する新興国でも、大きな市場であり続ける先進国でも存在感を持ったグローバル企業として活動するには、最適な場所に最適な機能があり、そこに必要な人財が配置されるという考え方です。それは経理財務であっても同様だと考えています」

『共通言語としての数字』を1つの真実として全員で確認

松尾氏は2つの軸で考えることで、グローバル化対応の経理財務に求められる能力が明確になると言う。2軸とは縦軸に業務処理に高い能力を持つ「業務効率化」、横軸に分析に高い能力を持ち経営に示唆を提供する能力を持つ「ビジネス洞察力」である。この2つの方向を併せ持った人財が必要であり、そうした能力を持った人財が経理財務部門のグローバル化対応を推進することになる。


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