グローバル化 [ダイヤモンド・オンライン] 2013年06月18日

ニッポンのグローバル化はいつだ!? 
―世界は日本人のビジネスをこう見る【第7回】通勤電車はどっちがマシか

日本の通勤ラッシュ動画が
「ベスト・オブ・ユーチューブ」に

 日本人は挨拶する時に、相手が知人でもキスやハグどころか、握手さえしないのが一般的な習慣です。相手と一定の距離を保つのが対人マナーとされているところがあります。ですがなぜか、そのセンスが完全に崩壊してしまう状況があります。

 YouTubeで、日本の通勤ラッシュアワーのホームを映しただけの映像があります。これは、世界の選りすぐりの動画を集めた「ベスト・オブ・ユーチューブ」の一つに選ばれて、世界中で広まっている動画です。

 外国人からすれば、超が付く満員電車でも、見知らぬ男女が一指も動けないようなすし詰め状態になりながら平然としていることに、驚きがあるようです。「日本人は親しい友人同士でもハグさえしない敏感なセンスを持つ民族なのに、なぜあんな人権を蹂躙した状況は構わないのか」というわけです。日本人の対人的距離感とは一体何か、と疑問符が付いてしまいます。

 筆者が東京にいた時に、ある白人男性が夕方のラッシュアワーの際、山手線の電車にいったん乗り込んだものの、再び押しのけて首を振りながら電車を這い出してきたのを見たことがあります。彼には異常な状況だと思ったでしょうが、周囲の日本人乗客たちは表情さえ変えていませんでした。

オーストラリアの通勤電車

 筆者は今シドニーで生活していますが、こちらの通勤電車には、いささか辟易しているところがあります。運行スケジュールの遅延は日常茶飯事で、電車自体が来ないこともあります。10分程度の遅れなどは遅延にさえ含まれていません。

 ある日もまた電車が遅れましたが、早朝の通勤時間だったので、駅のホームは大混乱していました。聞くと、各駅を結ぶ300メートルにわたる電線が落下し、電車の車両に落ちてパワーがダウンしたと言います。運行会社は電線を取り替えたとしていましたが、取り替えたのは300メートルのうち2.5メートル分だけで、残りは「再び張り直しただけ」 でした。

 通勤客らはバスなどに乗り換えざるを得なかったのですが、不可解なのは、利用客たちが平然としているようにさえ見えることでした。運行会社も、なぜ電線が落ちたかという説明はしませんでした。日本では、乗客は怒るでしょうし、運行会社も平謝りするところです。日本は、運行スケジュールが狂うことに比べれば、満員電車には非常に寛容な社会と言えます。


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