2010年09月01日(水)

ERPシステムを“安く、早く”刷新するには?

2人の経験者がアドバイスする、古いシステムをリプレースする際の留意点

ポール・ベルガモ&ヘスス・アリアーガ

ERPシステムを迅速かつ低コストでリプレースする

  年商5億ドルのある卸売り業者では、15年前に導入したERPシステムをいまだに使い続けており、システムはほぼ寿命に達しつつある。昨今の景気後退を受け、システムのリプレース計画は棚上げとなっていたが、同社ビジネス部門の上級幹部らは最近、その再開を決定。「迅速かつコスト効率良く」実装できる ERPシステムを探すようCIOに要請してきた。リプレースを確実に成功させるために、CIOはどのようなステップを踏めばよいのか。以下に、2人の経験者のアドバイスを紹介する。

経営上層部とビジネス部門を巻き込む

リバティ・ミューチュアルの元CTO、ポール・ベルガモ氏。現在はニューバンテージ・パートナーズのゼネラル・パートナーを務める Photo courtesy of Newvantage Partners

「ERPのリプレース」――これは多くのCIOに、「荷物をまとめて立ち去りたい」という気を起こさせる言葉だ。大半のCIOは、ERPシステムの構築を成功させることの難しさを直接経験して味わっているからである。しかし、いくつかの重要ポイントを押さえれば、システムの刷新を成功させるのは不可能ではない。

  まず初めに、CIOは周囲の人たちに、この取り組みを「単に新旧のシステムを入れ替えるだけのプロジェクト」と見なされないよう配慮する必要がある(実際、そんなことは決してないのだから)。プロジェクトの重要な側面のすべてにビジネス部門の上級幹部らに加わってもらわなければ、各人の期待にズレが生じ、優先順位の設定を誤ることにもなりかねない。

  2つ目のポイントは、プロジェクトには経営上層部にも参加してもらい、IT部門ではなく、それらの幹部にプロジェクトを先導してもらうことだ。また、ビジネス部門の上級幹部には、新しいERPシステムに何を期待するのかを明確にしてもらう。それにより、CIOはプロジェクト全体を通じて、それぞれの期待に積極的に対応できるようになる。

  3つ目のポイントは、約束どおりに成果を上げるために密に協力し合えるベンダーをパートナーとして選ぶことである。例えば、既存の環境との統合は当初の想定よりも困難を極め、ユーザー部門にとっての快適度がいったん低下するといったことも起きるだろう。そうした変化のすべてに適切に対処するには、関係者全員が積極的に関与することと、関係者間で活発にコミュニケーションすることが不可欠となる。

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