IT部門の売却計画
スミス氏が率いるIT部門の売却にあたっては、多くの会社が競い合って買い取ろうとした Photo by Daniel Hennessy米国フリートウッド・エンタープライゼズは、破産申請書を作成して会社の切り売りを決めるまで、同社IT部門の価値、そしてIT部門を手つかずのまま維持することの価値に気付いていなかった。
レクリエーショナル・ビークル(RV)とモジュラー住宅(住宅の各部位を工場で製造し、建設現場で組み立てる方式)のメーカーであるフリートウッドは、1990年代に隆盛を誇ったが、2000年に売上高37億ドルのピークを迎えて以降、国内における製造コストの上昇と2度にわたる景気の悪化で消費者支出にブレーキがかかったことにより、利益が減少の一途をたどった。
製品ラインを削減したり、数百人に上る従業員を解雇したりしたにもかかわず、同社の経営は2001年以降、毎年赤字続きだった。
昨年3月、ついに立て直しを断念した経営陣は、連邦破産法11条に基づく破産申請を行い、できるだけ多くの部門を売却する計画を立てた。これを受け、IT部門(ソフトウェア、ハードウェア、スタッフ)を丸ごとサードパーティに売却する計画が立てられ、同社でIT担当副社長を務めていたラリー・スミス氏と32名のITスタッフの処遇が問題となる。
ビジネス部門の決断により、同社は製造ラインを売却して雇用を維持しながら債権者に債務を支払うことが可能になったが、スミス氏によると、製造ライン売却先の候補となった各社から、「IT部門を使えないのなら、この契約には応じられない」と言われたのだ。「実際に私が居合わせた場でも、このような発言があった」とスミス氏は振り返る。














