2010年08月27日(金)

低予算で販売増:モスフードサービス【2】

やっかいな問題を解決する議論の進め方

長山清子

>>1回目はこちらから

 では若い人たちに届くメディアとは何か。それは携帯サイトだ。いまモスでは携帯サイトの運営に力を入れている。

「ただ単純にクーポンをぶらさげるだけではなく、ちょっと盛りだくさんすぎるかな、というくらいモスバーガーらしさを持つコンテンツを用意しています」

 とモスフードサービスマーケティング部の齊藤雅久氏は自信ありげだ。

「去年くらいからパソコンのPV(ページビュー=サイトの閲覧回数)を、携帯のそれが圧倒的に上回るようになりました。これは弊社が携帯サイトに力を入れているというだけではなく、おそらく世の中の人みんなが、パソコンより携帯のほうを見るようになっているのでしょう」

 と齊藤氏は推測する。現在モスの携帯サイトの会員数は180万人を突破している。会員の構成比は来店者の構成比とほぼ同じで、20代、30代、40代の女性が中心。ファストフードの携帯サイトにしては、若年層が非常に少ない。これをいかにして増やすかが今後の課題だ。

 そこで毎週火曜日の定例会議終了後、引き続き14時から16時まで、携帯サイト関係者だけが集まる会議を設けている。出席するのは販促の携帯担当1名と、マーケ企画の携帯担当の3名、それに委託をしている運営業者2~3名が加わり、計6~7名。

「会議は6~7人が適正。そうすると発言の少ない人も意見を言える」(齊藤氏)

 この会議の内容は、主にアイデア出しだ。週1回行っているメール配信の内容について。どういう時期にどうやって新規会員を増やすか。どういうお客様にどういう割引クーポンを使ってもらうか。これらについてアイデアを出し、それを揉んで実行するかしないかを考える。

 とりわけ携帯サイトの効果測定の目安になるものとして重視しているのが、クーポンのダウンロード率だ。これはほぼ売り上げと連動していると言っていい。

 実はこのクーポン、会員なら誰でも同じものが届くとは限らない。会員登録の際に得た顧客情報によって、微妙に割引対象商品や発行の時期をかえている。

「これは失敗例なんですが、2008年12月、学生さんにモスチキンと黒胡椒チキンを食べていただこうということでクーポンを送りました。ところがその時期が、チキンの消費量の多いクリスマス前と重なってしまった」

 その結果、普段は30~40%あるクーポン利用率が、やっと2ケタにのったかのらないかだった。そしてこの結果を再び会議にかけた。

「モスチキンのクーポンでよかったのか」「あの時期がベストだったのか」「本当は学生が冬休みの間にやらなければいけなかったんじゃないか」……。

 これらの反省が、次につながるアイデアとなったと齊藤氏は振り返る。

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