グローバル化 [ダイヤモンド・オンライン] 2013年07月02日

ニッポンのグローバル化はいつだ!? 
―世界は日本人のビジネスをこう見る【第8回】投資移民制度の導入議論は、なぜ進まないのか

オーストラリアも導入
投資移民制度

 最近、オーストラリアが昨年末から導入し始めた「投資移民制度」に注目しています。官僚や政治家などと取材で話す機会に話を振ってみるのですが、大概は無視されてきました。しかし、個人的にはいまだ、有効な「日本経済再生案」だと考えております。

 日本も投資移民制度を導入すればいい、と思い始めたのは、筆者が香港に駐在していた2003年頃です。香港政府が当時、香港に650万HKドル(現在のレートで約8000万円)を投資した外国人に、香港の永住権を与えるという政策を実施し始めたのです。膨大な投資額に加えて、優秀な外国人の頭脳を取り込んで成功し、それから約10年間で最低投資額の基準を1000万HKドルに引き上げています。

 香港の投資移民は年間4000人以上に増え、今年通年の投資総額は日本円で約5000億円を超えると予測されています。こうした外国投資が、活気ある香港経済のエネルギーとなっているのです。

 オーストラリアの投資移民制度は、地方政府債や政府系ファンドなど、国内資産に500万豪ドル(約4億7500円)以上を投資し、4年間で160日以上国内に滞在すれば永住権が与えられるという制度です。世界を見回しても、内容は違えど米国やカナダ、ドイツなど多くの国が実施している制度です。

 日本版投資移民制度の中味を素人なりに考えたのですが、例えば、日本が政府系の中小企業投資ファンドを設立し、そのファンドや不動産に外国人が5億円以上を投資し、一定の居住期間をクリアすれば永住権(もしくは日本国籍)を与えるという案はどうでしょう。

 仮に年間1000人を認めた場合でも、少なく見積もって毎年約5000億円以上のGDP引き上げ効果があります。外国人による水源などの不動産買い占めを恐れるなら不動産への投資規制を厳しくすればいいし、国や地域のクオータを設定すればいい。年齢制限を設けたり、富裕層を取り込む審査基準を作れば済むことです。


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